事業の活動を数字化して実態を決算書に反映させるツールとして「簿記」というものがあります。これは500年以上前から現在に至るまでビジネス上の世界中の共通のルールになっています。
簿記を使って正確に企業の実態を決算書等に数字として表すことができるととてもメリットがあります。
それは
- 税務調査があったときでも正確な資料を提供できることで税務署からの信頼を得られる。
- 企業の正確な実態を示しているので金融機関からの評価が上がり融資を受けやすくなる。
- 企業の実態がわかれば正確な未来会計ができるので会社の黒字化に貢献できる。
文章にすれば3つしかありませんが、その効果は強大です。
税務調査で適正な決算書と認定されればその後の調査の確率は低くなりますし、会社が正確な帳簿をつくり税理士がその監査をしていれば融資を受ける際も通常より金利が優遇されたり融資金額が大きくなったりします。
なにより
会社を黒字化して利益率を上げていくためには現状を知ることが必要であり、現状を正確に知るためには正確な帳簿が不可欠です。
これからは正確な帳簿をつくるための記事を解説していきます。
- 企業活動
- 調理
(複式簿記システム) - 決算書
簿記は、企業活動に伴う財産の増減変化を網羅的に勘定へ記録し、期末に決算を行いその結果を財務諸表にまとめて報告する手続きのことです。
- 日々の取引
- 記帳
仕訳 → 元帳 → 試算表 - 決算
決算整理
帳簿の締め切り - 決算書
作成
B/S
P/L
チェック
証憑書類
納品書、請求書、領収書等
簿記の基本は「仕訳」にあり、その仕訳(実践)は会計の考え方(理論)に基づいて行われ会計の考え方を反映した仕訳が「会計処理」であるという事です。
簿記と会計は切っても切り離せない関係にあります。
つまり、スタートの仕訳が正しければゴールの決算書は正確であるという事になります。
帳簿の監査や税務調査では、単に取引の仕訳が正しいか否かをチェックするにとどまらず、その取引の背景を読み取れるということも覚えてください。
たとえば
- 例1) 社員研修費用 100万円/現金 100万円
- 証憑書類を確認するのは当然のこととして、、、
「この会社は従業員の教育に力を入れているな」
という経営者の姿勢もわかります。
- 例2) 決算賞与 1000万円/当座預金 1000万円
- 「この会社は予算を組み、業績評価等の制度を確立をしていて従業員のモチベーションアップを図ろうとしているな」
という事も読み取れます。
このように日々の仕訳の中に、経営者の考え方や会社の制度等が反映されているという事を読み取ることができるのです。
仕訳を読み取ることにより企業の経営実態を垣間見ることができるのです。